美容クリニックの集客の方法は?成功させる方法と費用について

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美容医療は年々需要が高まり、競合同士の顧客獲得競争も激化しています。美容クリニックの開業にあたり、どのように集客を行えばよいか悩んでいる医師・経営者の方も多いでしょう。

最近では、伝統的な4マス広告だけでなく、WebやSNSを活用した宣伝・広告も必須。これらを活用して集客を成功させるためには、その仕組みを理解しなければなりません。自院で運用することも可能ですが、専門的な知識も必要なので外部委託することも選択肢の1つです。

この記事では、集客に効果的な方法や外部委託する場合の相場などを解説しています。

記事の最後には、自由診療クリニック向けの電子カルテをご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

美容クリニックが集客に力を入れるべき理由

日本における美容医療市場は、2017年は3,252億円、2019年は4,070億円と市場規模が増加していることがわかっています。さらに、美容皮膚科や脱毛クリニックの首都圏での開業が増加。都心での需要の高まりとともに、競合が増えていることが推察されます。

競合が同じエリア、あるいは近隣にひしめき合うため、集客は戦略的に行わなくてはなりません。

参考:矢野経済研究所 美容医療市場に関する調査を実施(2021年)

競合が多いため

社会の美容医療へのニーズを考慮すると、美容クリニックの開業は都心部になりがちです。都会になればなるほど同じエリア内に数多くの美容クリニックが存在しています。

さらに美容クリニックの競合は、医療機関だけではありません。エステサロンもレーザーや光治療による、肌ケアや脱毛をとり扱っており、ライバルの1つです。

クリニックとの違いは、医師がいないこと。クリニックでは医療用の高出力な機器を使用します。エステサロンは医療用を使用できないため低出力に。このような理由もあって、値段がクリニックよりもリーズナブルであることが多く、顧客には魅力的なメリットと言えます。

開業資金が高額なため

美容クリニックは開業資金が、内科や皮膚科などの診療科と比較してもかなり高額で、5,000万~1億円必要と言われています。これは高額な美容医療機器の購入が必要になるためです。さらに、開業エリアが都心部の場合はテナント料がかさむこと、そしてクリニック内の内装にも費用がかかることなども初期費用が高くなる要因です。

開業資金は融資を受けることがほとんどでしょう。このため、借り入れた金額を返済するために、しっかりと集客し利益アップをねらう必要があるのです。

Web・SNSでの情報収集が基本になっている

インターネットやスマートフォンの普及に伴い、患者さんはWeb・SNSから情報収集を能動的に行っています。現代の集客には、Web・SNSは集客に必須ともいえるツールです。

実際に令和元年度に総務省が行った調査では、情報源としてのメディアの重要度が明らかになっています。全世代ではテレビ88.1%、インターネットは75.1%。さらに年代別では、10代から30代では、インターネットがテレビを上回るか同等の割合になっており、インターネットの情報源として重要度は高くなっていることがわかります。

参考:令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>

美容クリニックの集客(集患)の方法

美容クリニックの集客の方法は、主に次の2つです。

  • 4マス広告を利用した集客
  • Webを利用した集客

新規患者さんの集客、リピーターの増加を目指すために、上記の方法を活用し集客の仕組みを作る必要があります。そして効果的に活用するためには、4マス広告やWebによる宣伝の仕組みを理解しなければなりません。

ここでは、それぞれの集客方法について解説します。

4マス広告などでの集客

4マス広告とは、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌を指します。これらは、広告主から消費者への一方向なコミュニケーション手法ですが、一度に多くの人に対して宣伝ができるため、認知をしてもらうという段階においては有効な集客手段となるでしょう。

その他のメディアを利用した集客手法の特徴をまとめてみました。

種類

特徴

費用(目安)

ダイレクトメール

メールを使った集客。ターゲットをねらって情報提供できる

100円/通前後

チラシ・ポスティング

チラシを配布するので、地域の特性に合わせて主客をねらえる。人件費がかかり、ポスティングが禁止の建物が増加中

20円/件前後

看板・交通広告

視認性が高く、反復した訴求効果がある。審査が必要なので掲載までに時間がかかり、他社との差別化が困難。

電柱広告

20,000円前後

電車内ステッカー

50,000円~

 

フリーペーパー

広告費が安価。地域密着でリピーターが育つが、多くの人に配布され、ターゲット属性を絞りにくい。

10万円~数百万円

ジャンルやないようにより変動

それぞれの特徴をふまえ、自院の宣伝に合った広告の方法を選定する必要があります。

Webを利用した集客

Webを利用した集客の手法はさまざまです。Web上に情報を流せばよいわけでなく、SEO対策などの専門的知識やSNSを効果的に使う戦略が重要になります。

ここではWebを使用した集客方法と特徴を一覧にしてまとめています。

種類

特徴

費用(目安)

リスティング広告

GoogleやYahooなどのプラットフォームなどの検索エンジンで、検索結果に表示することができる広告。購入意欲の高いユーザーにアプローチできる。

20~50万円

ディスプレイ広告

Webサイトの広告枠に表示される。バナー広告とも呼ばれる。潜在ユーザーに広くアプローチできる。

1クリック50~100円

SEO対策

(公式サイト制作)

インターネット上での検索結果にクリニックの公式サイトを上位表示させる集客方法。より上位表示できれば、集客効果が高くなる。サイト設計から記事制作までSEO対策が必要。

20万円~150万円

デザインや付与する機能による

ポータルサイトへの掲載

ポータルサイトはウェブページ・コンテンツの入り口のような存在。Yahooなどの総合型ポータルサイト、Googleなどの検索タイプ、地域型のポータルサイト、ジャンルごとの専門サイトなどもある。

 

月額1万円~

内容による

SNS

ツイッター、LINE、インスタグラム、フェイスブックなどでの情報発信

 

自院での運営であれば無料

 

SEO対策

SEOとは『Search Engine Optimization』のことで、検索エンジン最適化と訳されます。SEO対策はマーケティング戦略の1つ。検索ユーザーの「これが欲しい」「ここに行きたい」といった表面化している『顕在ニーズ』、ユーザー自身も気づいていない『潜在ニーズ』を捉えた、商標記事やコラムなどのコンテンツ制作を行います。

SEO対策をすることで、Googleに評価され、検索画面の上位に自院の公式サイトが表示されるようになります。上位表示されれば、ユーザーの検索流入が増え、Web集客を加速させることができるのです。集客が進めば、購買意欲はそれほど高くはない見込み客も流入させることができ、彼らを顧客として醸成することも可能になります。

SEO対策は専門的な知識が必要なので、クリニックの運営に関しては外部委託することが一般的でしょう。サイト規模にもよりますが20~150万円のコストが必要です。大規模サイトになれば500万円以上が必要です。

SNS集客

SNSは無料でアカウントを作成でき、クリニックをPRし集客をねらうことができます。

SNSはそれぞれのサービスの特徴や機能によって、「集客販売に向くもの」「クーポンやキャンペーン情報の拡散に向くもの」など、使いわけると効果的です。

運用は自身でも行うことは可能ですが、マーケティングの知識が必要になり、効果的な集客のためには外部委託することも検討すると良いでしょう。費用は、委託する作業範囲によって異なります。

 

目的

作業

費用相場(月額)

低コストで始めたい

記事制作

投稿代行

10万円程度

定期的な投稿やコメントへの返信対応を依頼したい

①に加え、

コメント確認・返信

アクセスやターゲットの解析

20~30万円程度

SNS運用の全体を任せたい

①・②に加え、

運用に関する打ち合わせ

広告運用など

50万円~

10代から20代ではTwitterの利用率が70%程度、30代ではFacebookやInstagramは50%程度の利用率。LINEに至っては、全世代で90%近い利用率です。ターゲットとする年代を

考慮して、どのSNSを運用するのかを検討しましょう。

ポータルサイト掲載

ポータルサイトは、ウェブページ・コンテンツの玄関ともいえるような存在です。Yahooなどの総合型ポータルサイト、Googleなどの検索タイプ、地域型のポータルサイト、などがあります。ジャンルに特化したものも多数。

美容クリニックの専門のポータルサイトでは、体験レポートや口コミ、予約数ランキングなどをユーザーの意見を掲載しているものや、医師の得意な施術や、女性医師がいるクリニックなどクリニックの特徴に特化したサイトもあります。各ポータルサイトの特徴を確認し、自院の診療の得意分野や、推したいポイントを宣伝できるサイトへの掲載の依頼を検討すると良いでしょう。

美容クリニックで集客を最大化する方法

美容クリニックで集客を最大化するためには、各集客方法を適切な方法で運用することが大切です。さらに、ユーザーに「このクリニックが自分の悩みを解決してくれる」、と思ってもらえるような、価値ある情報提供をしていく必要があります。

これを実行するためには、自院のターゲットを明確にする、自院の強みを理解し競合と差別化を図る、クリニックの理念や治療方針をユーザーに伝える、などの方法があります。

ここからは集客を最大化するための方法を解説します。

ターゲット設定をする

競合の多い美容医療の業界で、集客を成功するためには、自院の集客したいターゲットの設定が重要です。ターゲットがぶれてしまうと、集客の方法や開業地、クリニックの内装の方針が揺らいでしまいます。

まずは綿密なエリア分析を行い、地域性や利用者層を踏まえた開業地を決定する必要があるでしょう。

広告に関しても同様です。ターゲットを明確化し、ターゲットのニーズにこたえるようなコンテンツや広告を拡散すれば、効果的かつ効率的な集客につなげることができます。

エリアがビジネス街なのか、商業地が近く美容意識の高い方が多いエリアなのかで、ターゲットは異なるため、集客方法を合わせる必要があります。

競合との違いや強みを理解する

美容クリニックは、都心部でのニーズが高いことから、競合クリニックが近くにあったとしても、そのエリアでの開業を選ぶ必要があることもあるでしょう。このため、自院の特徴や強みを理解し、競合との違いを集客に効果的に活用しなければなりません。

強みとは、「医師が得意とする施術や経験値の高い技術」、「そのエリアでは取り入れられていない医療機器を使った施術ができること」などがあげられます。施術後のアフターケアを充実させることも、ユーザーにとっては魅力でしょう。

また、プライベートに配慮した内装や、施術後にメイクができるようなパウダールーム、アメニティーの充実し、SNSなどで魅力を発信することも効果的です。

クリニックの理念や診療方針を伝える

クリニックの理念は、「クリニック開業を志すに至った目的や動機」。そして診療方針には「美容医療の中で自院がめざすポジション」が含まれます。院長の専門性や得意とする分野、開業するエリア内における美容医療業界での役割などを明確にして、分かりやすく伝えましょう。こうすることで患者さんは、クリニックが自分にどのような医療を提供し、悩みを一緒に解決してくれるのかを判断をすることができます。

何ができるクリニックなのかが明確でなければ、患者さんを混乱させ来院を妨げかねません。

また、患者さんにとっては、信頼し安心して治療を任せることができるクリニックなのかというのは、ニーズの根本とも言えるほど重要なもの。当たり前のようですが、理念や診療方針は集客を最大化するポイントです。

SNSのアカウントを作る

SNSのアカウントは無料でいつでも作ることができ、医療業界でも活用することが一般的です。開業前の段階から情報発信することも可能で、早い段階から集客の活動として活用できるでしょう。

SNSはそれぞれに特徴があります。画像や動画に特化したもの、コミュニケーションツールとして有効なもの。特徴を理解して、自院の魅力を発信できるものを選択しましょう。

得意とする施術メニューや施術に関するお得な知識などの情報発信が手軽にでき、他院との差別化を進めることができます。

また、美容クリニックというと、気後れしてしまう患者さんもいるかもしれません。「ここなら行ってみたいな」と思ってもらえるよう、クリニック・スタッフの雰囲気が伝わるような投稿も効果的です。

そして、公式サイトや連絡先を忘れずに明記し、予約・集客につなげましょう。

予約システムの導入で再診を増やし、離脱を減らす

集客にはリピーターの獲得のための工夫と努力が必要です。まずは予約を取りやすくすることが大切。脱毛サロンに関するアンケートを例に出すと、女性が感じるクリニックへの不満の理由は、予約のとれなさが2位になっています。同アンケートでは、クリニックの通院を途中でやめた女性は50.6%と、約半数が離脱していることがわかります。

予約の取れなさが不満につながり、クリニックからの離脱につながっていることが推察されるのです。

このため、患者さん自身が予約できるインターネット予約システムを導入することが効果的でしょう。予約の前日に患者さんに「明日は予約日です」といった内容のメッセージが自動送信される機能がついている場合もあり、ドタキャンを防止することも可能です。

美容クリニックの集客での注意点

美容クリニックの集客には、医療でありながらもサービス業の色も濃いため、広告する場合には注意点が必要です。これは、厚生労働省から出されている医療広告ガイドラインも関連しています。

また、WebサイトやSNSなどを制作すると、そこで満足してしまうという状況に陥りがち。集客を意識して、情報を更新する努力も必要です。

ここからは、集客をする上での注意点を解説します。

投稿しただけ・サイト作成だけで満足せず、更新をする

WebサイトやSNSでの集客を行う場合、出来上がったものに満足してしまい、投稿や情報の更新が行われていないという状態に陥ってしまうことがあります。

集客の効果を得るためには、定期的な更新により、新しい情報を発信する必要があります。

さらに、掲載した広告がどれほどの効果を出しているのか、費用対効果は良いのか、ターゲットへの接触方法は効果的なのかを測定しなければなりません。

サイトへの滞在率が低く直帰率が高い場合には、ユーザーの期待とサイトのないように乖離が生じていることを示しますので、広告や記事の見直しと修正が必要でしょう。

集客につなげるためには、PDCAサイクルを回しながらサイト・SNSの運営を続けなければなりません。

「医療広告ガイドライン」「薬機法」を遵守する

公式サイト(ホームページ)は広告に該当します。美容クリニックも公式サイトを運営する場合は、厚生労働省から出されている「医療広告ガイドライン」に沿って、情報発信を行う責務が課せられます。

医療ガイドラインで禁止されている広告は以下のような内容です。

禁止内容

認められていない診療科名

アンチエイジング外来など

比較有料広告

「〇〇でNo1」「県内一の腕・技術」など、他店と比較して自院が優れていると表記

虚偽広告

「絶対安全な手術です」「難しい症例も必ず成功します」

誇大広告

「知事の許可を取得したクリニックです!」

必ずしも虚偽ではないが、事実を誇張して表現している。

患者等の主観に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談

口コミなどが該当する。

主観的な体験談を、クリニックへの誘引を目的として紹介すること

薬機法は、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器の4つのカテゴリーを規制する法律で、安全性の確保や広告の表現について詳細に規定しています。例えば、「アンチエイジング」を使用した広告は薬機法違反となります。

これらは消費者である患者さんを守るための規定・法律です。広告をするにあたって、理解しておかなければならない重要事項です。

マーケティングと同時にシステムの導入も検討すべき

マーケティングと同時に電子カルテや予約システムなどの導入も経営上大切です。

電子カルテは、患者情報や診療記録を管理できるだけでなく、売り上げの管理やデータ分析も可能です。わざわざ統計を取らなくても、電子カルテ内のデータを使うことができるので、効率的にクリニックの運営、経営状態を評価することができます。

また、インターネットで出来る予約システムでは、受付業務が削減できると同時に、リピーター獲得や連絡なしのキャンセルを防ぎます。

システムは業務の効率化を図ることができる上、経営にも役立つため導入を検討することがおすすめです。

自由診療クリニックの電子カルテならMEDIBASE

自由診療クリニックを開業される場合には、MEDIBASEの電子カルテがおすすめです。

MEDIBASEは、自由診療に特化したクラウド型の電子カルテ。月額は39,800円で使用人数・パソコン台数は無制限と低コストを実現しています。

患者さん自身がインターネットで予約できる「予約・受付機能」が搭載されており、予約を一目で確認できます。収入や患者数の統計をグラフ化して可視化できる「売上管理機能」は、クリニックの経営にも役立てることができるでしょう。

さらに、自院の治療に併せて自由に組み立てる「診療コース管理機能」が搭載され、レーザー治療や光治療などのように、複数回のコース設定が行われる治療の役務管理も容易です。

このように、MEDIBASEは、自由診療を取り扱う美容クリニックの診療や経営管理に役立ちます。美容クリニックの開業時、電子カルテを導入する際にはぜひご検討ください。