クリニック経営のよくある悩みと解決法。経営を成功させるには?
クリニック経営においては、スタッフの離職や集客の困難さ、院長業務の多さなど、勤務医時代にはなかったような悩みが多くなるでしょう。
この記事では、クリニック経営によくある悩みの具体的な解決法、経営成功に導くために役立つツールをご紹介します。
目次
クリニック経営のよくある悩みとは?
クリニックを経営すると、開業医時代にはなかった問題に直面し、悩むことが多いのではないでしょうか?
院長はクリニックの経営を維持し、成功させるために多くの役割を担っています。自院の経営状況を分析し、経営戦略を立てて実行に移さなければなりません。さらに、経営には欠かせない人材の確保など、複数の経営に関する業務と診察・診療などの医業を並行して行わなければなりません。
スタッフの離職率が高い
スタッフの離職率の高さは、医療業界全体で問題となっています。雇用側に立った時には、その問題の大きさがさらに重くのしかかってくるでしょう。
クリニックのスタッフの中でも割合の多い看護職員の離職率は、新卒看護師で11.5%、既卒看護職員で16.4%と依然として高い傾向にあります。
スタッフの離職が多いと、そのたびに採用・教育を繰り返さなければなりません。人件費がかかるうえ、業務効率が高まらず経営に良くない影響を与えてしまうことが懸念されます。
参考:日本看護協会 「2020 年 病院看護実態調査」 結果
人材がそろわない
上記に関連する悩みですが、スタッフの離職率が高いと、クリニックの診療方針に合った人材がそろわないため、経営サイドにとっては大きな悩みの1つとなるでしょう。
これは、クリニックの経営方針や診療の特徴が伝わっていない場合や、勤務条件などがあっていない場合など、いざ働きだすと「こんなはずではなかった」と、採用時のミスマッチが原因になっていると考えられます。
自院の経営理念を果たすために人材育成に力を注いでも、早期退職が繰り返されれば、なかなか人材が育たず、業務効率も悪くなってしまうでしょう。
集患ができない
クリニックの経営にとって一番重要なのが集患です。
患者さんが来院しないことには、売上も上がりません。
自院の診療の特徴や、地域性、集患したいターゲットの特性に合わせた集患方法を取る必要があります。
現在はインターネットの普及により、幅広い年代層で病院探しもネット検索が一般的です。Web広告やSEO対策などに注力する、ネット予約ができるようなツールを導入するなどして、患者さんにより選ばれやすいクリニックとするための施策を考えることが大切です。
経営状況が把握できない
経営状況の把握は、病院運営がうまくいっているのか否かを客観的に評価し、クリニック経営を維持・成長させるためには重要です。
ですが、通常の診察業務でなかなか経営状況が把握できない、そもそも経営資源を最適化することが苦手だという方も多いのではないでしょうか。
クリニックの院長は、経営者と管理者、医師としての3つの働きをこなさなければなりません。どれか1つの業務で手一杯になってしまう場合には、業務効率化や人材の確保を考えなければなりません。
院長・医者の業務が多い
クリニックの開業医は、医師でありながら経営者でもあります。勤務医とは違ったやりがいもありますが、しなければならない業務が増えることは避けられません。
勤務医の場合は、勤める医療施設の方針に従って診療を行います。しかし開業医は、自分自身で診療内容を決め、機器や薬剤を準備し診療を進めなくてはなりません。
さらに、日々の医業に並行して、経営管理をはじめとする組織マネジメントも求められます。経営状態の把握・分析から、方針を検討し組織全体で取り組めるように働きかけなければなりません。
経理・労務・人事・行政手続きなど、院長医者の業務は多岐にわたります。
クリニック経営の悩みの解決方法
クリニックを開業すると、経営に関する悩みが尽きないものです。経営の維持・成長のためには、一つ一つを解決していく必要があります。
悩みがある部分には、経営上の問題を含んでいる可能性があるので、まずはそれぞれの現状をよく確認し分析することが大切です。
ここでは、よくある経営の悩み別に、具体的な解決方法について解説しています。
クリニックの理念を作る
理念は、自院の考えや信念などを掲げたものです。クリニックで働くスタッフが、行動するときの指針になる重要な役割を果たします。
理念を作る際には、「使命感や目的」「クリニックの方向性」「開業の動機」などを意識して、組み込んでいきます。
理念が決まっていれば、スタッフが行動指針にしやすく、地域や患者さんのニーズに寄り添えるようになります。
また、スタッフの入社時にクリニックの理念に合うかどうか、理念を理解してくれているかどうかで判断ができますので、人材のミスマッチも減らすことができるでしょう。
効率的な組織作りをする
開業医になると院長としての業務、医師としての業務と、抱える仕事が多くなりがちです。
ある調査では、実診療は週40時間を超える医師が2割、診療関連や経営労働が加わると、週60時間を超える医師が25.2%と過労死ラインが1/4を占めている結果が出ています。
参考:開業医の 1/4 が過労死ライン 医科・歯科とも長時間労働
実診療以外で多い業務内容は、「書類作成を含む患者情報の照会、応需」です。
この業務量を減らすためには、医師事務作業補助者を雇用する、書類作成を簡易化する電子カルテを導入するなどの対策が効果的です。
医師事務作業補助者は、医師の指示の下に診断書などの書類作成の補助・診療記録への代行入力などを担っているため、医師の負担を大幅に減らせます。
また、電子カルテや予約システムなどのツールの活用をすれば、人手不足の解消にもつながるでしょう。
スタッフ同士でコミュニケーションを取りやすい環境を作る
看護師・医療事務の退職したい動機の1つとして、「職場の人間関係」があります。
このため、クリニックでの離職率を下げるために、スタッフ同士でコミュニケーションを取りやすい環境を作り、良好な人間関係を構築できるようにすることが大切です。
院長は経営者として、スタッフに月に一度程度の定期的な面談をするなどで、職場の問題点を明確にし、対応していく必要があります。
また、院長がスタッフと気軽に雑談をできる環境づくりも効果的です。信頼関係が構築され、現場で起きている問題や状況を把握しやすくなります。
スタッフを労う言葉や感謝の気持ちを伝えることも、モチベーションの維持になる大切な要素です。
ホームページをリニューアルする
集患のためにホームページを制作したけれど来院者数がなかなか増えない、そんな時はホームページのリニューアルが必要かもしれません。
スマートフォンの普及により、幅広い年代でインターネットでの検索が一般化しています。ユーザーが求めるのは、有益な情報と便利さです。診療内容が具体的で料金表示が明確、ホームページからWEB予約ができるなど、ユーザー目線でのホームページの構築が必要です。
さらにホームページには、求人情報も掲載できるメリットもあります。求人情報を探している人や、応募を検討している人にとってホームページは貴重な情報源です。
クリニックの理念や勤務形態、求める人材を意識して求人ページを制作することで、採用時のミスマッチも防げるでしょう。
顧客満足度を上げる
クリニックの経営を維持・成長させるためには、顧客満足度を上げ、来院する患者さんを増やすことが大切です。
患者さんが医療施設に抱く不満は、「待ち時間の長さ」「医師の説明の不十分さ」が上位にあがります。
これらの不満を解消するためには、電子カルテや予約システムなどのツールの活用が効果的です。特に電子カルテは、情報共有や記録の作業が紙カルテに比べて効率的で、患者さんの待ち時間を短縮することができます。業務効率が上がれば、医師が患者さんに説明する時間も確保できるでしょう。
経営情報を確認できる仕組みを作る
競合が多い中でクリニックの経営を維持するためには、他のクリニックとの差別化が必要です。
院長は経済や経営の知識をつけ、現在の経営情報を確認・分析し、対策を立てなければなりません。
受診された患者さんの年齢や性別、初診・再診の割合、一日の売上、1人当たりの単価などを見てみると、自院の傾向や割合を確認できます。
売上管理ができるシステムや電子カルテを利用することで、経営状況を確認しやすくすることができるでしょう。
MEDIBASEは、クリニック経営の悩みを解決します
それぞれのクリニックで経営の悩みはさまざまです。
自院の悩みに合わせて、便利なシステム・ツールを導入し、業務負担を軽減しながら解決に取り組むことがおすすめです。
弊社は、自由診療に特化した電子カルテ「MEDIBASE」を提供しています。
予約管理機能との連携や収支分析など、クリニック経営の問題解決に役立つ多彩な機能を備えています。
予約管理機能で顧客満足度をアップ
「MEDIBASE」は予約管理機能との連携が可能です。
患者さん自身がインターネット上で診療を予約できるので、電話による予約受付業務の負担を軽減できるでしょう。
予約の情報は電子カルテ内で一括管理でき、患者さんの来院の受付も簡単です。
予約カレンダーで予約状況を把握できるので、空き状況も一目で確認でき、予約カレンダーから直接カルテ画面を展開できるため、スムーズにカルテの編集を行えます。
日中忙しくて電話ができない方でもスキマ時間で予約でき、患者さんにとってもメリットが大きく、受付もスムーズなので、患者満足度アップを目指せるでしょう。
業務効率のアップで業務負担を下げる
「MEDIBASE」は、パソコンやタブレットなどのカルテに接続できる端末があれば、複数人で同時に閲覧でき、スタッフ間の情報共有も素早く行えます。
訪問診療や在宅医療など、院外での診察でも電子カルテを使うことができ、リアルタイムな記録が可能です。
さらに、診断書や紹介状などの文書作成機能も搭載しています。電子カルテの情報をコピーして転記できるのでミスや転記漏れをなくし、各種書類作成の時間も短縮できるでしょう。
クラウド型なのでコストを削減できる
電子カルテにはオンプレミス型、クラウド型の2種類があります。
オンプレミス型は院内にサーバーを設置し、ローカルネットワークで接続する電子カルテです。ハードウェア等に費用がかかり、初期費用は500万円程度必要と言われています。維持費も高額であることから、クリニックや診療所などの小規模な医療施設では導入が進んでいませんでした。
ですが、「MEDIBASE」のようなクラウド型の電子カルテは、院内のハードウェア設置が不要です。そのため、初期費用は10万円程度と低コストで導入できます。
MEDIBASEの場合は月々の利用料金が39,800円~と維持費も安く抑えることができますので、電子カルテにかかるコストを削減できるでしょう。
役務管理機能でコースの管理も容易に
「MEDIBASE」は、高額で複数回にわたって施術をする診療コースの管理ができる、役務管理機能を搭載しています。
施術回数や消化回数を一目で確認できコース管理にとても便利です。
さらに、患者さんの契約している施術の進行具合や、サービスの消化期限、施術担当者の記録も同じ画面で確認できます。もし、中途解約などの依頼があった場合にも、どの施術を何回まで行っているのかを患者さんにも示しやすいでしょう。
診療開始のたびに、その日の施術に合ったテンプレートを自動的に呼び出すことも可能です。
収入分析などを可視化し経営に役立てられる
MEDIBASEでは、収入分析が行える機能も搭載されています。
日ごとの売上の推移、過去の売上もグラフ化されているので、自院の売り上げの変化を可視化して確認できます。
また、新患率なども算出されます。新規の患者さんが増えたのか、再診の患者さんが多いのかなど、自院で対策した集客の効果判定に役立てられるでしょう。
もし、ホームページによる集客を行って新患率が高まったのであれば、ホームページのリニューアルによる集客がうまく機能していると評価できるでしょう。
「MEDIBASE」では売上の分析も可能です。施術別の売上回数・金額、日単位・月単位で確認できるので、さまざまな視点での分析が可能です。
まとめ
クリニックを開業すると、院長は経営上のさまざまな悩みがつきません。
日々の診療をこなしながら、これらの問題に向き合い対応する必要があります。
とはいっても、医師の長時間労働が課題になっている昨今、労働時間についても配慮が必要でしょう。
電子カルテや予約管理システムなどのツールを活用すれば、院長・スタッフの業務効率をアップし、患者さんへの医療サービスの質を高められます。
業務に余裕ができることで、スタッフ同士の関係を良好にする効果も期待できるでしょう。
クリニック経営の悩みは、電子カルテなどのツール導入で解決できるかもしれません。自由診療クリニックの電子カルテでお悩みのかたは、ぜひ一度ご相談ください。