クリニックの売上管理について。管理方法やチェックすべき項目とは
現在、クリニックを開院されると最初に考えるべきは売上管理です。売上管理を明確化していかなければ、税務調査などで指摘を受けるだけでなく、収益にも多大な影響を及ぼしていきます。
今回は、クリニックの売上管理について管理方法やチェックすべき項目についてご紹介いたします。
目次
クリニックの売上管理について
クリニックは現金にて管理することが一般的であり、経営を管理する上で最も必要な要素のひとつです。現金が毎日入出金されるクリニックでは、経営していく上で売上管理を徹底していく必要があります。特に税務調査時に現金管理がされているか調査されるので、売上と経費の支払いは明確に分けられるようにしておくべきです。
売上管理とは
正しい売上を管理することは経営の基本です。売上管理をするということは、売上目標の達成を阻害している要因を探し出し、それを改善するために課題を明確にできます。売上管理は手間と時間がかかる作業ですが、利益向上に役立てる様々なデータを見ることできるでしょう。例えば、季節ごとに売上が変動する場合、利益の低い時期には戦略的に広告を打つことや利益の大きい時期にはさらなる向上を狙うこともできます。そのため、売上目標を達成するために欠かせない業務と言えるでしょう。
クリニックで行う売上管理の目的
一番重要になってくることが、税務調査時に確認されることです。調査時に現金が管理されていることが確認できると、収入については問題ないと判断されます。また、病院では診療と経営が別れていて、自身の業務に注力することに全力を注ぐ事もできましたが、経営する側に立ちますと、感覚的な経営スタイルでは軌道に乗れず、また要因を突き止めていくこともできません。どの部分の収益が上がり、または落ちているのかを把握することで来月の戦力を立てることもできるでしょう。
クリニックの売上管理でチェックする項目
クリニックの売上を計算するためにチェックする項目は以下の通りです。
患者数×診療単価×再来院頻度×診療日数=月間の売上
そのため、これらの項目を確認していくことが大切となってきます。電子カルテの場合、各データを個別で確認できますし、抽出することも可能ですが、紙カルテの場合ですとデータ抽出に時間と労力がかかり、大きなロスに繋がります。
売上高
売上高とはサービスを提供して得られた売上金額の合計を指します。売上高という言葉は経営していく上で収益を上げるために必要なキーワードのひとつです。売上高が高いということは、そのクリニックの儲けが高いことを示し、反対に売上高が低いということは儲けが低いことを指すことができます。売上高が大きければ大きいほど、クリニックが儲けていると言えるので、様々な施策を講じていきます。売上高は最終的にクリニックがどのくらいの売上を出しているか算出する際の源泉となる、とても大切な数値と言えるでしょう。
目標進捗
売上高を上げるなどの目標を立てると、その目標に向かってどの程度進捗しているか、適時確認していく必要があります。また、その進捗状況を他のスタッフと共有させることで目標を達成するスピードも速くなると言われています。電子カルテを導入することで、誰でも目標が見える化できるので、売上を上げるためにチームワークが生まれ一体感を得ることができ、チームで目標を追いかけることでやりがいも増え、目標に対する意識が高くなれる組織作りが行えるでしょう。
前月比・前年比
前月比は短期的な変化を把握するのに向いており、細かな変化を掴みやすいですが、大きな変動に対する分析は不向きです。前年比は前月比と比べて、長期的な変化を把握しやすいですが、短期的な変化を掴むのは不向きです。クリニックの運営においても直近の変化から、長期的な変化まで見える化していくと、改善点を見つけやすくなり、明確に目標に進んでいけるようになります。また、どちらかだけで変化を見ていく場合はデータを見落とすこともあり、通常は両方を並行して見ていく事が多いです。
(自由診療の場合)役務管理について
役務のあるコースを取り扱うクリニックの場合、紙でのカルテの場合と電子カルテに移行して取り扱うのとでは手間が全く異なります。前受金で事前に規定回数分のチケットなどを購入してもらった場合、何回分のチケットなのか、どのコースのチケットなのか、有効期限がどのくらい残っているのかなど、管理する項目が増えて手間やミスが増える可能性が高いです。そのため、電子カルテに移行することで煩わしい管理や売上の明瞭化を図ることができるでしょう。
クリニックの売上管理の方法
クリニックでの売上管理を行う場合、下記の方法を取ることが多いです。
・売上管理機能のある電子カルテを導入する
・Excelなどの表計算を利用する
既存のExcelなどで管理するのが導入という事を考えると簡単ですが、専用のシステムを活用すると見やすさや売上管理に特化した使いやすさがあります。電子カルテに組み込まれている売り上げ管理機能を使用すると、他の電子カルテ内の機能と連携が図れ、管理という点でも安心して使用できます。
売上管理機能のある電子カルテを使用する
オススメは電子カルテ内に組み込まれている売上管理機能を使用する事です。従来より電子カルテは様々な患者個人情報や診療情報、コストなどの管理に使用していき、その中に売上管理機能を組み込む事で、電子カルテ内で全ての業務を完結できます。電子カルテを中心に業務を行う事が多いクリニックなどでは、新しいシステムを構築するよりも売上管理の導入がスムーズに行え、患者情報などのビックデータと照らし合わせる事も容易に行えます。
Excelなどの表計算ソフトを使用する
Excelで売上管理を行う最大のメリットは、簡便に導入ができる事と導入するコストが低いという事です。また、決まったフォーマットが無い分、初期設定が難しいですが、自分好みの設定にする事が可能でしょう。しかし、共同での編集が行えず、売上管理が複数ある場合は同時の作業ができません。また、他のツールとの連携が取れず、二重にデータを入力する時にミスが起きやすくなる可能性があります。
売上管理システムを導入する
従来の紙カルテ運用の場合はExcelで売上管理を行う場合が多いと思いますが、電子カルテ内の売上管理システムを導入すると、電子カルテ内で患者情報から売上管理まで一括管理ができるという大きな利点があるでしょう。現在の医療業界では多くのデータや情報を管理していく必要があり、できる限り同一のシステム内に必要な業務を集約させることで作業の効率化やデータ入力のミスなどが減るというメリットが数多くあります。また、最近はシステム導入するコストも抑えられてきている事もメリットのひとつと考えられます。
売上管理はクリニック経営のカギを握る
売上管理はクリニックの収益に直結し、明瞭な売上管理ができると信用性も上がり、与信などにも大きな影響があります。日頃から多忙な管理業務や臨床業務を送るクリニック経営に少しでも時間的余裕と簡便さを持つことで、よりスムーズな運営ができると考えられるでしょう。そのために、従来から使用している電子カルテを新たな電子カルテに導入することで、臨床業務だけでなく、経営管理面もサポートできれば、さらなるチームケアが可能になると思います。
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自由診療に特化したクラウド型電子カルテ『MEDIBASE』は美容外科・美容皮膚科など数多くの自由診療医院でご利用いただいております。充実した機能と使いやすさにより、診療業務の効率化や運用コストの削減を実現していけるでしょう。3つのメリットとして、低コストで簡便に導入が実現でき、予約システムとの連携が取りやすい事が挙げられます。昨今のスマートフォンの活用性向上に伴い、MEDIBASEも十分な連携を取る事が可能です。