電子カルテ導入は大変?|導入の流れ・費用も合わせてご紹介
電子カルテの導入は年々増えていますが、導入率は約半数と低い傾向にあります。
導入率が低い理由として、費用が高額であったことや、オンプレミス型のものが多く、5年に1度のシステムの買い替えが必要であったことなどから、小規模のクリニックや病院では導入に踏み込めなかったという現状があります。
しかし、現在はクラウド型電子カルテの登場により、電子カルテは低コストで導入が可能になってきています。
今回は、電子カルテの導入率や導入するメリット、導入する際の費用・流れについてご紹介いたします。
目次
電子カルテの導入率は?
平成29年度のデータによると、電子カルテを導入している病院は一般病院でも46.7%と、まだ低い水準にあります。
2016年に厚生労働省が公開した「医療等分野におけるICT化の徹底について」で、2020年までには電子カルテの標準化を目指していました。
2022年現在、電子カルテの導入率のデータは出ていませんが、未だ100%には至っていないことが予想されます。
電子カルテを導入するメリット
電子カルテを導入するメリットは、様々ですが、主に以下の4つです。
- 情報管理・活用が早くなる
- 管理効率の向上が見込める
- 情報共有がスムーズになる
- 間違いを未然に防ぐことができる
以下で詳しく解説いたします。
情報管理・活用が早くなる
紙カルテの場合は、患者様が来院された際、カルテを探す必要がありますが、電子カルテを導入することによって、情報がデジタル化されるので、データの検索や閲覧を素早く行うことができます。
また、紹介状や診断書などの各種書類はテンプレートで作成できるため、医師の書類作成の手間を省くことが可能です。
管理効率の向上が見込める
紙カルテの場合、患者さんが増えるにつれてカルテを保管するための保管庫が必要になります。
電子カルテならクラウド上やサーバー内にデータを保存しておくことができますので、スペースが必要ありません。
情報共有がスムーズになる
PCやタブレットから院内にいるスタッフとのデータ共有が容易になるため、「カルテがないために作業が停滞する」といった不便さを解消します。
例えば、タブレットを利用して院内のやり取りをシームレスに行うことで、紙の問診表の管理や診察室への受け渡しなどの業務がなくなります。
間違いを未然に防ぐことができる
紙カルテの場合、医師によって書き方が違ったり、字が判別しづらいという問題点があります。電子カルテなら手書き文字ならではの読みにくさがないため、情報の誤りを防ぐことができます。
また、誰がいつカルテを変更したのかや書き足しや改ざんができないため、紙カルテと比較して情報の信頼性も高まります。
電子カルテ導入の費用
電子カルテの導入を見送っている原因の1つに、「コストがかかること」が挙げられています。
かつて、電子カルテの導入にかかる費用は500床の病院の場合、5年間で23億3800万円かかるという試算が出されていました。
ですが、現在はクラウド型電子カルテの登場によって、コストも低く導入が可能になってきています。
以下では、電子カルテ導入の費用についてご紹介いたします。
オンプレミス型の場合
オンプレミス型電子カルテの場合、電子カルテベンダーからパソコンやサーバーを購入する必要があるため、初期費用として約300万円~500万円程かかります。
また、システムの更新費や保守費用といったランニングコストもかかってきます。
電子カルテメーカーの保守が切れる5年ごとにシステムを買いなおす必要があり、再度初期費用がかかってしまうのもオンプレミス型の費用が高くなってしまう要因です。
クラウド型の場合
クラウド型電子カルテでは、初期費用は10万円~数十万円程度、月額料金は1万円~数万円のものが多いです。
基本料金の他に、電子カルテを利用するユーザー数を増やしたり、外部機器連携の追加やデータ量の追加、オプション機能などの追加費用がかかることもあります。
電子カルテ導入に利用できる補助金とは
クラウド電子カルテが対象となる補助金は、経済産業省が行っている「IT導入補助金」があります。2021年度の受付は終了してしまいましたが、2022年も引き続き行われる予定です。
2021年度は2023年10月に導入されるインボイス制度の発行事業者に転換する場合の環境変化の対応を支援するための特別枠が追加されていました。
2022年度に実施されるIT導入補助金では、PC、タブレットなどの購入費用も対象になり、補助金額20万円まで、2分の1の金額の補助が受けられます。
そのため、クラウド型電子カルテを利用する際の電子機器を購入する初期費用を抑えることができるでしょう。
2022年のIT導入補助金の開始時期は2022年1月現在、発表がされていませんので、最新情報を確認しておくと良いでしょう。
出典:IT導入補助金
電子カルテ導入の流れ
電子カルテの導入の目的を明確にし、費用相場やIT導入補助金の利用を検討したら、電子カルテの導入を進めていきましょう。
ここでは、電子カルテを導入する際の流れについて解説いたします。
電子カルテの選定をする
自院が重視する項目から、候補となるメーカーを選定していきます。
- 予算
- 利用したい機能
- 連携したいシステムの有無
このような項目を自院に合わせて比較検討し、何社かに見積もり依頼・相談をしましょう。
電子カルテベンダーの担当者との打ち合わせでは、診療項目などの基本情報、電子カルテ導入の目的、サポートの有無、オプション機能などの確認を行います。
お試しとしてデモを受ける場合には、操作性やレイアウト、利用したい機能の利便性などを確認し、比較検討してください。
要件の確認とシステム設定をする
無事、導入する電子カルテが決定したら、メーカーの担当者と要件の確認とシステム設定を行っていきます。入力する頻度の高い項目などを設定しておくことで、スムーズに導入を進めることができるでしょう。
また、以前利用していた電子カルテや紙カルテのデータ移行なども行う場合もあります。
試験運用をする
設定作業を終えたら、試験運用を行います。スタッフに操作を伝える操作研修や説明会を行い、本稼働に向けて操作方法を確認します。
また、電子カルテよりも紙カルテの方が利便性が高い場合には、一部は紙カルテを残して併用をしている病院・クリニックもありますので、柔軟に対応していきましょう。
運用開始
ベンダー立ち合いのもと運用を開始します。デモチェックでは気づかなかった不明点や簡易入力登録の追加などは後から出てくることが多いので、運用開始後のサポートについても確認しておきましょう。
電子カルテ導入ならMEDIBASE
MEDIBASEは、自由診療特化型の電子カルテです。一般的な電子カルテと異なり、入力のたびに小さな画面が開かない仕組みになっていて、カルテが隠れず、直感的に操作することができます。この直接編集機能は特許を取得しています。
医療脱毛などの高額で複数回にわたって施術するような特定商取引法に関わる役務(診療コース)を管理することも可能です。
クラウド型なので定期的なシステムの買い替えは不要。最初に高額なサーバーを購入する必要がありません。月額39,800円で、安心して長期間利用いただけます。
まとめ
電子カルテの導入についてご紹介いたしました。
電子カルテは、大規模な情報インフラとして発展していくことが予想され、厚生労働省も導入を推進しています。
ですが、病床数が少ない、または病床のない病院では導入が遅れていて、その原因の1つは電子カルテの導入費用が高かったことがあげられます。
近年では、クラウド型電子カルテの登場により電子カルテの導入費用は低コストになってきています。
MEDIBASEは、自由診療特化型の電子カルテシステム。自由診療で使いやすい機能を取り揃えております。
電子カルテ導入をお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。